ゲームが好きでやっていても気づいたら音楽や効果音ばかり聴いている私の音への強いこだわり
私はゲームが好きなんです(断言)
年間ソフト購入数は30本近く、大手のゲームはもちろんインディーズの新規IPもそうだけど、とにかく気になったゲームは片っ端からプレイしています。
PS5のアプリのトロフィーレベルは300を超えていて、まぁとにかくゲームばかりやってますね。
ただ、私は昔から音楽制作や音響の仕事をしてきたこともあって、ゲームをプレイしているとどうしても「音」を聴いてしまう癖があります。
普通にゲームを楽しんでいるはずなのに、
「この足音めちゃくちゃいいな……」
「今の銃声どうやって作ってるんだ?」
「このリバーブ気持ちいい!!」
「BGMほとんど鳴ってないのに、なんでこんなに怖いんだ?」
とか考え始めます。
もう職業病みたいなものです(笑)
そして色々なゲームを遊んでいると、グラフィックやゲームシステムだけではなく、音の作り込みによってゲームへの没入感が大きく変わることに気づきます。
そこで今回はゲーム好き、そして音楽や音響に長く関わってきた人間という両方の視点から、私がゲームにおいて特に重要だと思っている「音」について語ってみようと思います。
今回紹介していく「音がすごかったゲーム」は以下の3作品です。
- サイレントヒル タウンフォール
- バイオハザード レクイエム
- Ready or Not
ジャンルは違いますが、どれも音に注目してプレイするとめちゃくちゃ面白いゲームです。
音はゲームの良し悪しを決める大切な演出
私がやっているゲームの中でも、FPSやホラーゲームなどは特にこの音が重要なんです。
私がプレイするゲームの中でも、FPSやホラーゲームなどは特に「音」が重要だと思っています。
FPSなら銃声。
足音。
リロード。
薬莢。
爆発音。
敵がどこにいるのかを判断するための定位。
ホラーゲームなら、
遠くから聞こえる物音。
床が軋む音。
何かを引きずっているような音。
キャラクターの呼吸。
突然音がなくなる瞬間。
そしてBGM。
こういったもの全部がゲーム体験に影響します。
映像がものすごく綺麗でも、銃を撃った瞬間に、
「パスッ」
みたいな軽い音がしたら、私はかなり萎えます。笑
逆にグラフィックとしては何も起きていないのに、遠くから「何かいる」と感じさせる音が聞こえてくるだけで怖くなる。
これがゲームにおける音の面白いところです。
Ready or Not|銃声だけで「空間の怖さ」まで感じる
FPS・タクティカルシューターの中でも、私が特に音に驚いたゲームがReady or Notです。
このゲーム、普通にプレイしていても緊張感がすごいんですが、その緊張感を作っている大きな要素の一つが「音」だと思っています。
足音。
扉を開ける音。
遠くから聞こえる銃声。
室内で鳴り響く発砲音。
敵なのか一般人なのか分からない声。
そして、何も聞こえない時間。
派手なBGMで、
「敵が来るぞ!!!」
と教えてくれるタイプのゲームではありません。
だからこそ、自然と耳を使ってプレイすることになります。
「今、奥の部屋から何か聞こえなかった?」
みたいな状態になるんですよね。
銃声そのものより「撃った場所」の音がすごい
Ready or Notで個人的に特に好きなのが、銃を撃ったときの空間の感じ方です。
銃声そのものに迫力があるのはもちろんですが、
狭い室内。
廊下。
広い空間。
屋外。
といった環境によって、発砲したときの印象がかなり変わります。
特に室内。
バンッ!!
と撃った瞬間に、その音が空間へ広がっていく感じがめちゃくちゃ気持ちいい。
……いや、ゲームの内容的に「気持ちいい」と言っていいのか分かりませんが(笑)
単純に銃声のWAVを鳴らしているような感覚ではなく、
「この場所で銃を撃った」
と感じられるんです。
これはリバーブや初期反射など、空間を感じさせる要素がゲーム体験にかなり影響している部分だと思います。
音が「情報」になるから自然と耳を澄ませる
そしてReady or Notの場合、音は演出であると同時に攻略するための情報にもなっています。
扉の向こうから聞こえる声。
足音。
銃声。
何かが動いた音。
こうした情報から、
「この先に誰かいるかもしれない」
と判断します。
だからプレイヤー自身が自然と静かになります。
現実では別に自分が音を立てているわけでもないのに、ゲームの中で静かな場所へ入ると、
なぜか自分まで静かになるんですよね(笑)
これが面白い。
画面には何も映っていない。
でも音によって「この先に何かいるかもしれない」と感じる。
FPSとして考えても面白いのですが、これはホラーゲームにもかなり近い音の使い方だと思います。
銃声が大きいから「静寂」がさらに怖くなる
Ready or Notをプレイしていて感じるのが、静かな時間と発砲した瞬間の落差です。
何も起きていないときは本当に静かです。
慎重に部屋を確認して、
扉を開けて、
廊下を進んで、
「誰もいないかな……」
と思っているところで突然銃声が鳴る。
この落差がものすごい。
音楽でも、ずっと大きな音を鳴らしていたら大きさに慣れてしまいます。
静かな部分があるから、その後に入ってくる大きな音が強く感じられる。
Ready or Notは、それをゲームプレイそのものとして体験できる作品だと思っています。
サイレントヒル タウンフォール|「何の音か分からない」ことが怖い
次に紹介したいのが、最近発売したサイレントヒル タウンフォールです。
サイレントヒルシリーズといえば、クリーチャーのデザインや霧に包まれた街など、独特な世界観が印象的なシリーズですが、個人的には昔から音の気持ち悪さがものすごく重要なゲームだと思っています。
そしてタウンフォールをプレイしていて改めて感じたのが、
「ホラーゲームの音って、別に綺麗である必要ないんだな」
ということです。
むしろ逆。
聞いていて気持ち悪い。
不安になる。
何の音なのか分からない。
できれば聞きたくない。
そういう音が鳴っている方が、サイレントヒルという作品には合っています。
音楽制作をしている人間としては、普段なら「ノイズを減らそう」「聞きやすくしよう」と考えることが多いのですが、このゲームではその考え方が完全に逆転します。
不快だからこそ正解。
ここがめちゃくちゃ面白いです。
BGMなのか効果音なのか分からなくなる
タウンフォールで特に面白いと感じたのが、
「今鳴っているのはBGMなのか?それともゲーム内で実際に鳴っている音なのか?」
という境界が曖昧になる瞬間です。
低い音がずっと鳴っている。
遠くから金属音のようなものが聞こえる。
何かを擦っているような音がする。
機械なのか、環境音なのか、音楽なのかよく分からない。
普通のゲームなら、
「はい、ここから怖いシーンですよ!」
という感じでBGMが変わることがあります。
もちろんそれも演出として有効なのですが、サイレントヒルの場合は、
そもそも何に対して恐怖を感じているのか分からなくなる。
これが怖いんですよね。
ゲーム内から鳴っていると思って警戒していたら、実はBGMの一部だった。
逆にBGMだと思っていた音が、実際にはゲーム内の何かから鳴っている。
この境界を意図的に分かりにくくすることで、プレイヤーをずっと落ち着かない状態にしているように感じます。
「何の音か分からない」は想像力を勝手に働かせる
個人的にホラーゲームでかなり重要だと思っているのが、
音の正体をすぐに見せないこと
です。
例えば、
「ガンッ……」
という音が聞こえたとします。
目の前で鉄パイプが床に落ちたのであれば、
「あ、鉄パイプね」
で終わります。
でも何も見えない場所から、
ガンッ……
と聞こえたら話が違います。
「今の何?」
「どこから?」
「誰かいる?」
「行かなきゃダメ???」
となります(笑)
映像で正体を見せてしまえば情報は確定します。
でも音だけなら、プレイヤー自身が勝手に続きを想像します。
しかもホラーゲームをやっている時の人間なんて、
だいたい一番嫌な方向に想像します。
これを利用できるのが音の強さだと思います。
不協和音やノイズも「作品の音」になる
音楽制作では、基本的に不要なノイズは消します。
ミックスでも、
「この音邪魔だな」
と思えばEQで削ったり、編集したりします。
ところがサイレントヒルのような作品では、その**「邪魔」「不快」「気持ち悪い」**という感覚そのものが演出になります。
歪んでいる音。
ザラザラした音。
低いノイズ。
金属を擦ったような音。
不安定な音程。
普通なら綺麗にしたくなるような要素を、あえて残す。
むしろ強調する。
そして、それらが重なることで、
「この場所にいたくない」
という感覚を作っています。
音として綺麗かどうかではなく、
その作品がプレイヤーに何を感じさせたいのか。
ここを基準に音を考えると、「良い音」の意味そのものが変わってきます。
あえて音を減らすから、小さな音まで怖くなる
そしてもう一つ好きなのが静寂の使い方です。
ホラーだからといって、常に怖い音を鳴らせばいいわけではありません。
ずっと怖い音が鳴っていたら、人間は普通に慣れます。
ところが、
BGMがなくなる。
環境音も少なくなる。
自分の足音だけになる。
こうなると、さっきまで気にならなかった小さな音まで気になり始めます。
「今なんか鳴った?」
と思って止まる。
……何も聞こえない。
もう一度歩く。
またなんか聞こえた気がする。
嫌ですねぇ(笑)
でも、これこそホラーゲームの音響としてものすごく面白い部分だと思います。
大きな音で驚かせるのではなく、音を減らすことでプレイヤー自身に音を探させる。
結果として、普段よりも耳を使ってゲームをするようになります。
「良い音=綺麗な音」ではないと改めて感じた
タウンフォールをプレイしていて個人的に一番感じたのは、これです。
良い音とは、必ずしも綺麗な音ではありません。
これは音楽制作にもそのまま当てはまると思っています。
綺麗にEQされた音。
ノイズのない音。
クリアな音。
もちろん、それが必要な作品もあります。
でも、切ない曲なら少し曇った音が合うかもしれない。
荒々しいロックなら、多少歪んでいた方がかっこいいかもしれない。
そしてサイレントヒルなら、
聞いていて不安になる音の方が正解かもしれない。
技術的に音を綺麗にすることと、作品にとって良い音を作ることは別なんですよね。
タウンフォールはゲームとして普通に楽しんでいるはずなのに、
「このノイズどうやって作ってるんだろう……」
「この残響めちゃくちゃ嫌な感じだな……」
「今の音、BGM?環境音?」
と、気づいたらそんなことばかり考えていました。
ホラーゲームやってるんだから、
普通に怖がれよ。
と自分でも思います。笑
でも、こういう「音だけで感情を動かされる瞬間」があるからこそ、私はゲームのサウンドを聞くのが好きなんだと思います。
バイオハザード レクイエム|銃声から足音まで「その場にいる感覚」を作る音
次はバイオハザード レクイエムです。
これは個人的に、かなり音を楽しみにしていたゲームです。
バイオハザードシリーズはホラーゲームなので、当然ながら「怖がらせるための音」が重要です。
ただ、私がバイオハザードの音で好きなのは、それだけではありません。
銃を撃ったときの気持ち良さと、何も撃っていないときの怖さ。
この両方があるんですよね。
探索しているときは小さな物音にビビっているのに、敵が出てきた瞬間、
「よし、撃てるぞ!!!」
となる(笑)
ホラーとアクションというバイオハザード特有のゲーム性を成立させるうえで、音がかなり重要な役割を持っていると思います。
とにかく銃声が気持ちいい
バイオハザード レクイエム|銃声から足音まで「その場にいる感覚」を作る音
次はバイオハザード レクイエムです。
これは個人的に、かなり音を楽しみにしていたゲームです。
バイオハザードシリーズはホラーゲームなので、当然ながら「怖がらせるための音」が重要です。
ただ、私がバイオハザードの音で好きなのは、それだけではありません。
銃を撃ったときの気持ち良さと、何も撃っていないときの怖さ。
この両方があるんですよね。
探索しているときは小さな物音にビビっているのに、敵が出てきた瞬間、
「よし、撃てるぞ!!!」
となる(笑)
ホラーとアクションというバイオハザード特有のゲーム性を成立させるうえで、音がかなり重要な役割を持っていると思います。
とにかく銃声が気持ちいい
まず私が好きなのが銃声です。
これはReady or Notにも通じる部分がありますが、銃声って単純に、
「ドン!!」
という一つの音が鳴っているわけではありません。
発砲した瞬間のアタック。
銃そのものの音。
低域。
空間へ広がっていく響き。
壁などから返ってくる反射音。
さらに敵へ当たれば着弾音も加わります。
こうした複数の要素が重なることで、
「今ここで銃を撃った」
という感覚が生まれます。
特にバイオハザードの場合、FPSとは少し違って、銃を撃つこと自体が常にできるわけではありません。
弾薬には限りがあります。
だから探索中は、
「これ撃っていいのか……?」
「後でもっとヤバいやつ出てくるんじゃない?」
と考える。
そしていざ撃つ。
ドンッ!!
この一発の重みが気持ちいいんですよね。
ゲームシステムと音がちゃんとつながっています。
足音だけでも「今いる場所」が分かる
そして個人的にかなり聞いてしまうのが足音です。
ゲームをしているのに足音を聞いて喜んでいる時点で、もう何かがおかしい気もしますが(笑)
でも足音って、ゲームの空間表現ではかなり重要です。
木。
コンクリート。
金属。
水。
土。
こうした地面の違いによって音が変わります。
さらに同じ足音でも、狭い部屋と広い空間では聞こえ方が違います。
狭い場所なら反射が近い。
広い場所なら響き方が変わる。
屋外へ出れば、室内とはまったく違う。
つまり足音一つだけでも、
床の材質+空間の広さ+キャラクターの動き
という複数の情報をプレイヤーへ伝えることができます。
映像を見れば場所は分かります。
でも音まで一致すると、
「画面の中に場所がある」
という感覚が一気に強くなるんですよね。
リバーブの変化を聞いているだけでも面白い
音楽制作をしている人間として特に気になるのが、やっぱりリバーブです。
普通の人はゲームをプレイしながら、
「お、この部屋プリディレイ良いな」
なんて考えないと思います。
私も考えたくて考えているわけではありません(笑)
でも気になります。
狭い部屋から廊下へ移動する。
大きなホールへ出る。
屋外へ出る。
場所が変わるたびに音の響き方も変わります。
ここが自然だと、プレイヤーは意識しなくても空間の変化を感じ取れます。
逆に映像では巨大な空間なのに音がドライすぎたり、狭い部屋なのに不自然なくらい長い残響があったりすると、かなり違和感があります。
ゲームのリバーブって、
「リバーブがすごい!」と思わせたら成功というわけではない
ところが面白いんですよね。
自然すぎて気づかないくらいでもいい。
でも、なくなると明らかにおかしい。
こういう音はかなり好きです。
敵が見えない時間こそ音が怖い
そして、やっぱりバイオハザードはホラーゲームです。
個人的には敵が目の前に出てきた瞬間より、
まだ何も見えていない時間の方が怖いです。
遠くから何か聞こえる。
扉の向こうで音がする。
何かを引きずっている。
声なのか環境音なのか分からない。
でも画面には何もいない。
こうなると、
「もう絶対いるじゃん……」
となります。
サイレントヒルにも通じますが、映像で敵を見せてしまえば「何がいるのか」という情報は確定します。
ところが音だけなら確定しません。
どこにいるのか。
何がいるのか。
どれくらい近いのか。
こっちへ来ているのか。
分からないから怖い。
そしてプレイヤーが勝手に最悪の状況を想像してくれます。笑
音の距離感で敵の存在を感じさせる
ここで重要になるのが距離感だと思っています。
同じ敵の音でも、
遠くから聞こえる。
少しずつ大きくなる。
右側から聞こえる。
壁の向こうへ移動する。
突然聞こえなくなる。
これだけでプレイヤーの行動が変わります。
特に、
突然聞こえなくなる。
これ嫌なんですよね(笑)
さっきまで音がしていたなら場所を予測できます。
でも聞こえなくなると、
「どこ行った?」
となる。
音が鳴ることだけではなく、音が移動することや消えることまで恐怖演出になるわけです。
こういう部分を聞いていると、ゲームにおける音は単なるBGMや効果音ではなく、ゲームシステムそのものに近い存在なんだなと思います。
ホラーとアクションで音の役割が変わるのが面白い
そしてバイオハザードの面白いところが、
同じゲームの中で音に求められる役割が変わることです。
探索中は、
「何かいるかもしれない」
と思わせる音が必要です。
戦闘になったら、
銃声。
着弾音。
敵の声。
リロード。
爆発。
などによって、今度はアクションとしての気持ち良さが必要になります。
そして戦闘が終わる。
急に静かになる。
この瞬間がまた怖い。
さっきまであれだけ音が鳴っていたのに、自分の足音くらいしか聞こえなくなる。
このダイナミクスが個人的にはかなり好きです。
音楽と同じで、ずっと最大音量で鳴っていると人間は慣れてしまいます。
大きい。
小さい。
静か。
突然大きくなる。
また静かになる。
こうした音の抑揚そのものがゲーム体験を作っているんですよね。
「音が良い」ではなく「ゲーム体験として音が成立している」
バイオハザード レクイエムをプレイしていて感じるのは、
単純に「効果音の音質が良い」という話だけではない
ということです。
銃声がかっこいい。
足音がリアル。
リバーブが自然。
もちろん、それぞれ単体でも重要です。
でも、それらが全部組み合わさって、
「この場所を歩くのが怖い」
「敵が近づいている気がする」
「銃を撃ったときに気持ちいい」
というプレイヤー側の感情につながっています。
私は音楽制作でも、単体の音がどれだけ綺麗かより、
最終的に作品全体として何を感じさせるのか
の方が重要だと思っています。
バイオハザードの音を聞いていると、それを改めて実感します。
……まぁ、そんなことを考えながらプレイしているせいで、
怖い場面なのに、
「今の銃声めっちゃいいな……」
とか考えてしまうんですけどね。笑
たぶんホラーゲームの楽しみ方としては、若干間違っています。
まとめ|ゲームの「音」を意識すると、いつものゲームが少し違って聞こえる
今回は、ゲームが好きで遊んでいるはずなのに、気づいたら音楽や効果音ばかり聴いてしまう私が、特に音が印象に残ったゲームについて紹介しました。
今回取り上げたのは、
- Ready or Not:銃声や反響、静寂によって生まれるリアルな緊張感
- サイレントヒル タウンフォール:ノイズや不協和音、「何の音か分からない」という不安
- バイオハザード レクイエム:銃声の気持ち良さと、足音や環境音による恐怖
という3作品です。
ジャンルとしてはFPSやホラーですが、改めて考えてみると3作品とも音の使い方が全然違うんですよね。
リアルだから良い。
高音質だから良い。
迫力があるから良い。
という単純な話ではありません。
そのゲームがプレイヤーに何を感じてほしいのか。
怖がってほしいのか。
緊張してほしいのか。
銃を撃った瞬間に気持ち良さを感じてほしいのか。
「この先に進みたくない……」と思わせたいのか。
その目的によって、必要な音も変わってきます。
ゲームの音は「聞こえていないようで、ものすごく聞こえている」
ゲームを普通にプレイしていると、効果音一つひとつを意識することはあまりないと思います。
「この足音の残響いいな」
「この銃声の低域すごいな」
なんて考えながら遊ぶ人は、おそらく少数派でしょう(笑)
でも、意識していないだけで実際にはかなり多くの情報を耳から受け取っています。
敵が近くにいる。
後ろから何か聞こえる。
ここは広い場所だ。
この部屋は狭い。
何か嫌なことが起こりそう。
戦闘が終わった。
安全……かもしれない。
こういった情報を、ゲームは映像だけではなく音でもプレイヤーに伝えています。
だから音が自然に作られているゲームほど、プレイヤーはその存在を意識しないのかもしれません。
「効果音が鳴った」と感じるのではなく、
「そこから音がした」
と感じる。
個人的には、この違いがゲームの没入感を大きく左右すると思っています。
音楽ミキシングをしている私にとって、ゲームも立派な勉強材料
私はこれまで音楽制作をしたり、レコーディングやPAなど音に関わる仕事をしてきました。
そのためゲームをしていても、
「この音どうやって作ってるんだろう?」
「この残響の作り方面白いな」
「ここでBGMを消すのか……」
など、どうしても制作側のことを考えてしまいます。
ただ、これは意外と音楽制作にも参考になります。
良い音=綺麗な音ではない。
音をたくさん鳴らす=迫力ではない。
音を消すことも演出になる。
そして何より、
作品にとって必要な音が、その作品にとっての「良い音」になる。
これはゲームでも音楽でも同じだと思っています。
ミックスでも、全部の楽器を単体で綺麗に聞かせれば良いわけではありません。
時には何かを奥へ下げる。
あえて汚す。
音を削る。
残響を増やす。
逆に、ほとんど何もしない。
最終的には「その作品で何を表現したいのか」が一番重要です。
ゲームの音を聞いていると、それを改めて思い知らされます。